8月に入って1通のメールが届いた。送り主はゆきだるまさん。
今日のカバの2006年7月11日に記載されていた以前から探している絵本があるとのことでしたが、見つかりましたでしょうか?じつは、羽のあるカバの話の絵本を小さい時に読んでいて、名前がわからず探していました。羽を王様のまくらにされて羽がなくなったことや、ある研究所の男に狙われて…などの話が一致したことから、このサイトに迷い込みました。 私の周りには、この絵本を読んだことのある人がいなかったので、読んでいる人がいることが、とっても!とっても!嬉しくてメールをしてしまいました。たしかではないのですが、探した結果、その絵本は「空とぶカバとなぞのパリポリ男」という題名ではないかと思います。
このHPを始めてから、何回か羽のあるカバの絵本についての問合せがあった。どのメールからも、その本が子供の心に残る楽しい本だったことが想像できて、私はいつかその本に出会いたいと願っていたんです。【今日のカバ】2006年7月11日
だからゆきだるまさんからのメールに私は飛び上がって喜んだ。とにかく題名がわかったのだから!あとは探すのみ。絶版とのことだったが、ネット検索で古書店から入手できた(ネットの力に感謝)。
1980年刊行。ページを開いて、私はまた飛び上がって喜んだ。目次の最初は「1なんといっても、カバが大すき」!
主人公カバ好きのリラ子、カバを守るために黙々と行動する飼育係のおじさん、動物園の経営を心配する園長、どこか冷めているがやさしいキップ売場のおねえさん、カッパ・カニセンを食べるパリポリ男、有名人になりたがるリラ子の両親、大騒ぎするマスコミ、騒ぎに便乗して町を活性化しようとする市長、それに群がる大人たち。物語は荒唐無稽。だが、話には夢があり、真実があり、愛があり、とにかく楽しい。絵も素敵。
ゆきだるまさん、ありがとうございました。
作:鈴木悦夫 絵:岡本颯子 『空とぶカバとなぞのパリポリ男』 文研出版 1980年
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